テレビドラマでしばしば見かける玄関での塩撒き。
これにはどんな意味があるのでしょうか?
時々、主人公が「二度と来るな!」と強く言い放ちながら塩を撒くシーンがあります。
この記事では、塩を撒く行為や盛り塩、お清め塩の意義や目的について詳しく解説します。
塩を撒くのは何故?
塩を撒くことには、招かざる客を遠ざけ、その場を浄化するという効果があります。
また、神聖な場所における儀式にも使用されます。
それでは順を追ってご紹介します。
塩を撒くのは迷惑客へメッセージ
塩を撒く行為は、迷惑客に対して明確なメッセージを送るものです。
ドラマで見るように、「塩を撒いておけ!」と店主が言うシーンは、その場を浄化し、不快な気持ちを祓う象徴的なものです。
塩を撒くのは浄化のため
古来より、塩撒きは浄化の儀式として行われてきました。
塩には「汚れ」や「不浄」を祓う力があるとされ、神聖な場所や行事で使われることが多いです。
しかし、トイレや風呂場で塩を撒く場合、そこを守る神様に対しては敬意を示し、神様に感謝の意を表した上で行うべきとされています。
なぜ相撲の土俵で塩を撒く?
相撲の取り組みにおいても、土俵での塩撒きは大切なな役割があります。
これは土俵を清め、神聖な場所として維持するための儀式です。
塩を撒くことは、土俵の清潔を保つうえでも効果的です。
また土俵で怪我をした力士の周囲に塩を撒くことは、さらなる事故を防止するという願いも含まれています。
盛り塩の効果とその手順
塩はそのスピリチュアルな浄化効果で知られていますが、「盛り塩」は、飲食店などの入り口などでもよく見かけます。
ここでは盛り塩をする目的や手順と注意点についてご紹介します。
盛り塩の効果
「盛り塩」とは、玄関などに小皿に形を作って置かれた塩のことで、来客を招く効果があるとされています。
盛り塩は邪気や不浄を祓うためにも使われます。
盛り塩の手順
盛り塩を行い、特定の場所に結界を作ることで、空間を守ることができます。
部屋全体を守りたい場合は、その四隅に盛り塩を配置します。盛り塩で結界を作る際、重要な点が二つあります。
- 盛り塩を時計回りに置く
これは反時計回りにすると邪気を呼び込む可能性があるためです。
- 結界を張る前に場所を清める
清められていない場所に結界を張ると、その場所の邪気が内部に閉じ込められてしまうためです。
葬儀後のお清め塩の目的と使い方
お葬式に参列したあと、家に入る前に玄関でお清め塩を体に振りかけますが、この行為にはどういう意味があるのでしょうか。
またお清め塩を使う際には、正しい使い方を知ることが大切です。
ここではお清め塩の目的と使い方についてご紹介します。
お清め塩は何のため?
葬儀から帰る際に配られるお清め塩は、自分を不浄から守るために使われます。
この慣習は、死と不浄の見方が宗教や派閥によって異なるため、一部の文化で行われています。
元々、神道では死を不浄と見なし、故人を送る際に清めの塩を使用してきました。
神道では、清めの塩が死者の魂を侮辱するものではなく、死によって引き寄せられる邪気を浄化するために使用されます。
しかし、仏教、特に浄土真宗では死を不浄とは見なさず、清めの塩の必要を否定しています。
お清め塩の使い方
日本の伝統に従って、葬儀後に持ち帰ったお清め塩をどのように使用するかが重要です。
●家に入る前にお清め塩を使用する
家に入る前、特に玄関の外でお清め塩を使うことをおすすめします。
これは、外部から持ち込んだ不浄を家の中に入れないようにするためです。
マンションやアパートメントなど共用スペースがある場合は、玄関の内部ではなく外部で行うことが望ましいです。
●撒く順序:胸、背中、足元
お清め塩を撒く際は、胸から始めて背中、そして足元へと順に行います。
この作業は自分で行うか、家族や他の誰かに手伝ってもらうとよいでしょう。
使用する塩の量は少量で十分です。
撒いた後は、手で軽く塩を払うことが大切です。
お清め塩を使用する時の注意点
浄化用の塩は金属に対して使用しないよう注意が必要です。
金属に塩が付着すると、錆の原因となることがあります。
エレベーターや金属製の設備が近くにある場合、塩を撒く際には特に注意が必要です。
まとめ:正しい塩の撒き方で効果的な浄化を
塩撒きの意義や正しい方法を理解し、実践することで、期待される浄化効果を得られます。
ドラマでよく見る「塩を撒いとけ!」というシーンにも実際の意味がありますが、適切な手順を踏まないとその効果は半減してしまいます。
この記事を参考にして、正しく塩を撒いて清めの行為を行いましょう。